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イベント開催日2025/03/27 (木)

民映研×塩屋 vol.25 ドキュメンタリー映画上映会「アマルール 大地の人 バスク」

民映研×塩屋 vol.25 ドキュメンタリー映画上映会「アマルール 大地の人 バスク」

「私たちが生を受けた日本列島に生きる 庶民の生活と生活文化を記録する」
姫田忠義|民族文化映像研究所|ドキュメンタリー映画上映会

 

今回は、日本の基層文化といわれる「手しごと」や「山村の暮らし」を記録し続けてきた民族文化映像研究所が、フランスの科学研究機関、コレージュ・ド・フランス形質人類額研究所と共同制作した珍しい海外作品を上映。ヨーロッパの謎の民族と言われるバスクの人々の暮らし。奥深く豊かな文化と自然に恵まれた彼らの暮らしには、遠く離れた私たち日本の山村の暮らしと通じる何かがある。日本ではない場所の暮らしを見つめることで、再び自分に立ち戻るような、そんなひと時を共有したい。

【 上映作品 】

作品番号26「アマルール 大地の人 バスク」(1981年 105分)

日時:2025年3月27日 (木) open 19:00 start 19:30
会場:旧グッゲンハイム邸(JR / 山陽塩屋駅徒歩5分)
神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17
料金:一般 1,800円 シニア・U-25 1,200円 小中学生 500円
主催:NPO法人ヒューマン・ビジョンの会
共催:塩屋音楽会

 


ご予約:以下よりgoogleフォームにてお申し込みください

https://forms.gle/1NnJBcJwGoD7MWL98


お問い合わせ:旧グッゲンハイム邸
TEL : 078-220-3924
E-mail : guggenheim2007@gmail.com


 

「アマルール 大地の人 バスク」民映研作品no.26
(フランス・バスク地方/スペイン・バスク地方 1981年 105分)

ヨーロッパの西南、ピレネー山脈が大西洋に迫るところに位置するバスク地方。フランス側に二五万人、スペイン側に三〇〇万人のバスク民族が、ピレネー山脈をはさんで住む。バスク民族は西ヨーロッパで最も古い歴史をもつ民族だといわれる。形質人類学の研究によってバスク民族はクロマニョン人直系の子孫であると考えられ、言語学の研究から今よりはるかに広い生活領域を持っていたと考えられている。

フランス側バスクの人たちの生活の中心は、羊を主にした牧畜である。春から秋にかけて羊を山に放牧する。男たちは羊を連れて山へ行き、カヨラールと呼ばれる小屋で共同生活をしながら、羊の乳をしぼってチーズを作る。

男たちが山へ行ったあと家を守るのは女たちである。バスク語で主婦を「エチェコ・アンドレetxeko andre」、家の女とよぶ。バスクの人々にとって、家は祖先もともに住む場であり、大地の力の宿る場でもある。

バスク語でアマ・ルールは母なる大地という意味である。バスクの人たちは、自らを大地の人とよぶ。大地を耕し、山で羊を飼って暮らしてきた。近世以降、バスク地方はフランスとスペインの領域に分割され、今日にいたる。しかしバスクの人々は、ひとつの民族であるという強い意識と誇りをもち、さまざまな活動や運動を続けてきた。

子どもたちがバスク語を話し、すべてをバスク語で考えられるように、バスク地方各地に「イカストラikastola」(バスク語学校)がつくられている。バスクの人たち自らがつくった教育の場である。「バスク人とはバスク語を話す人だ」と、バスクの人々は言う。民族の言葉は、その民族の文化を伝え、その民族の人々の心をつなぐ大切な文化なのである。

 


 

姫田忠義(ひめだ ただよし) 記録映像作家・映像民俗学者

1928年(昭和3年)兵庫県神戸市生まれ。旧制・神戸高商卒。
1954年、民俗学者の故・宮本常一氏と出会い、その影響を受けて日本全国を歩き始める。
1950年代後半より、映像を手段とする記録作業を開始。
1976年、民族文化映像研究所を設立し、2012年まで所長を務める。
2011年、開校と同時に日本映画大学・特任教授に就任。「民俗学」を担当する。
2013年7月29日午後9時55分 横浜市の病院にて「慢性閉塞性肺疾患」のため死去。84歳。7月31日家族のみにて火葬葬を執り行う。

庶民の生活と生活文化を、映像による手段を使い記録作業を50年以上にわたり続ける。
≪「基層文化」=大自然に依拠しつつ暮らす、人間の精神文化≫をテーマに、
120本を超える映画作品を発表。代表作に「アイヌの結婚式」「イヨマンテ」、「越後奥三面 ~山に生かされた日々」(1986年シカゴ国際映画祭ドキュメンタリー部門銀賞)。

1989年 フランス政府より芸術文化勲章オフィシエ叙勲

 

使用されている画像すべて©民族文化映像研究所

投稿日:2025.02.04

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