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10/26 (木) 民映研×塩屋 vol.20 ドキュメンタリー映画上映会「飛騨国白川郷の自然と恵み」

10/26 (木) 民映研×塩屋 vol.20 ドキュメンタリー映画上映会「飛騨国白川郷の自然と恵み」
「私たちが生を受けた日本列島に生きる 庶民の生活と生活文化を記録する」
姫田忠義|民族文化映像研究所|ドキュメンタリー映画上映会
飛騨国白川郷の自然と恵みについてのドキュメンタリー映画2本
【 上映作品 】
民映研作品no.111「稲ワラの恵みー 飛騨国白川郷」
民映研作品no.114「草・つる・木の恵みー 飛騨国白川郷」
日時:2023年10月26日 (木) open 19:00 start 19:30
会場:旧グッゲンハイム邸(JR / 山陽塩屋駅徒歩5分)
神戸市垂水区塩屋町3丁目5-17
料金:一般 1,800円 大学生・シニア 1,200円 小・中・高校生 500円
主催:NPO法人ヒューマン・ビジョンの会
共催:塩屋音楽会
予約・問い合わせ:旧グッゲンハイム邸
TEL : 078-220-3924 FAX: 078-202-9033
E-mail : guggenheim2007@gmail.com* ご予約送信の際に、ご希望の鑑賞日、氏名、電話番号、枚数を明記下さい。
* こちらからの返信をもって予約完了とさせていただきます。
* 火曜日水曜日が休館日のため、メールの返信は木曜日から順になります。
「稲ワラの恵みー飛騨国白川郷」民映研作品no.111
(岐阜県大野郡白川村 萩町・馬狩 |1997年|56分)
長い年月と風土の中から生まれた膨大な生活用具の蓄積がある白川郷。この雪深い山国に、稲ワラはどれほどの恵みを生活の中にもたらしていただろうか。五月、田んぼに稲苗が植えられる。小さな苗が五ヶ月後には、食料である米と生活の資となるワラをもたらす。ワラは、ワラすぐりやワラ打ちといった作業を経て、丈夫で細工しやすい“使いワラ”になる。使いワラから、各種の用途に合わせた様々な縄がなわれる。さらに縄と縄を組み合わせた、縄テンゴ(背負い袋)等もできあがる。縄とワラの組み合わせからは、織物に似た平面状のムシロもできる。
ワラやスベをただ束ねたりするだけのものもある。ワラマブシ(蚕の巣)、サンダワラ(米俵の蓋)、ナベとり(鍋つかみ)など。そして赤ちゃんのゆりかごであるツブラ。ワラを厚く巻き込んだツブラの中には温かなスベが敷きこまれ、子どもを柔らかく守る。
柔らかく温かい材質ゆえに、ワラは体の身近な部分を保護するのに使われてきた。その特徴がもっとも生かされてきたのはワラジ、ゾウリなど足まわりに使われるときである。特に、冬、雪の上を歩いていくための特別な足ごしらえとして、複数の部材を合わせて、足をワラでしっかりとかためるという工夫がある。
ワラから身の回りのあらゆるものを作り出した先人の知恵と、その材質を活かして作られたワラ細工の数々。稲ワラは、日本の雪国においてもっとも多彩に、その素材のもっている働きを開花させたといえるであろう。
「草・つる・木の恵みー飛騨国白川郷」民映研作品no.114
(岐阜県大野郡白川村 萩町・馬狩・小白川・戸ヶ野|1998年|57分)
このフィルムは、その多彩な草木を活用した白川の生活文化を記録したものである。
スゲやガマなどの水辺の草は節がなく、繊維が長い。その性質を利用し、ムシロやハバキ(脛あて)が作られる。
樹木の場合には、樹皮をとるもの、木質部を使うもの、木全体を使うものがある。樹皮を使うのはウリハダカエデやシナノキ。この内皮を使って雨具のバンドリなどがつくられた。木質部を剝いで使うのは、しなやかで粘り強い性質を持つハナノキ。この木質からは細い板状にしたヒデ(ヒゴ)をつくり、それを組んでヘンコ(腰カゴ)をつくる。薄いヒデからはヒノキ笠(網代笠)がつくられる。ハナノキのような材質は、雪に圧されては立ちあがるという雪国の環境が育てたものである。そして、木そのものを使うのはブナやナラである。
ツルは多様な使われ方をする。竹の育ちにくい白川では、サルナシ、マタタビなどの細いつるをヒゴにして、ショーケ(水切りザル)がつくられる。ヤマブドウなどの太いつるは、縄や綱となった。
深い渓谷を渡るための交通用具「カゴの渡し」は、ハナノキとブドウヅルを組んだ大きなカゴを、ブドウヅルを編んだ長大な綱に吊るし、自力で川を渡るというものである。急峻な山国で生きていくために、先人たちはこれらの交通用具を使って谷を越えた。
草やつるや木は、生活の資をもたらしたばかりでなく、白川の風土に育つ植物を熟知し、知恵と工夫をもって力強く生きてきた、この土地の先人の姿をも伝えてくれているのである。
姫田忠義(ひめだ ただよし) 記録映像作家・映像民俗学者
1928年(昭和3年)兵庫県神戸市生まれ。旧制・神戸高商卒。
1954年、民俗学者の故・宮本常一氏と出会い、その影響を受けて日本全国を歩き始める。
1950年代後半より、映像を手段とする記録作業を開始。
1976年、民族文化映像研究所を設立し、2012年まで所長を務める。
2011年、開校と同時に日本映画大学・特任教授に就任。「民俗学」を担当する。
2013年7月29日午後9時55分 横浜市の病院にて「慢性閉塞性肺疾患」のため死去。84歳。7月31日家族のみにて火葬葬を執り行う。庶民の生活と生活文化を、映像による手段を使い記録作業を50年以上にわたり続ける。
≪「基層文化」=大自然に依拠しつつ暮らす、人間の精神文化≫をテーマに、
120本を超える映画作品を発表。代表作に「アイヌの結婚式」「イヨマンテ」、「越後奥三面 ~山に生かされた日々」(1986年シカゴ国際映画祭ドキュメンタリー部門銀賞)。1989年 フランス政府より芸術文化勲章オフィシエ叙勲
使用されている画像すべて©民族文化映像研究所
投稿日:2023.10.26
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